この記事は2026年9月17日朝時点の情報です。気象庁の進路図は17日6時実況・6時45分発表、暴風域に入る確率は17日3時の資料を使用しています。Windyの画像は同日朝に取得した予測画面です。予測は今後変わります。
シルバーウィークの予定を考えるうえで、台風25号の進路が気になるところです。現在、重点的に確認したいのは9月21日(月)を中心とした伊豆諸島・関東周辺への影響です。気象庁の公式情報と各数値モデルの計算を分けて見ていきます。

1.気象庁の見通し|まず小笠原、その後は本州の南へ
台風発生時の発表と17日朝の実況を分け、地域ごとに影響が近づく時期を確認します。
16日夜に発生。17日朝は「大型」の台風
台風25号「ドゥージェン」は、9月16日21時にマリアナ諸島で発生しました。発生時の中心気圧998hPa、最大風速18m/sでした。

17日6時の実況では、台風はマリアナ諸島にあり、北へ時速25kmで進んでいました。中心気圧996hPa、中心付近の最大風速20m/s、最大瞬間風速30m/sで、「大型」の台風と解析されています。
影響を確認する日付は地域で異なる
気象庁の進路図では、小笠原近海を通った後、本州の南から日本の東へ向かう予報です。日本気象協会の17日朝の解説は18〜19日に小笠原諸島へ接近し、21日ごろに関東へ最も接近するおそれを示しています。ウェザーニュースも小笠原への接近後、20日以降の伊豆諸島〜東日本への接近に注意を呼びかけています。小笠原では本州より先に、伊豆諸島・関東では20〜21日を中心に確認してください。
なお、予報円の中心を結ぶ線は確定した進路ではありません。予報円は、各時刻に台風の中心が入る確率が70%の範囲で、雨や風の影響範囲をそのまま示すものではありません。
2.21日はどうなる? ECMWFで見る雨の移り変わり
ここからの画像はWindyで表示したECMWF(ヨーロッパの気象予測モデル)の一つの計算例であり、気象庁の公式予報ではありません。「雨・雷」レイヤーは原則として表示時刻までの3時間の降水量に雷の予測を重ねたものです。実況の雨雲レーダーや1時間降水量とは異なります。
午前から昼|台風の北側の雨域が関東付近へ
21日9時の計算では、台風の中心は八丈島の南側の海上にあり、その北側にまとまった雨域が広がります。中心が陸地に上がらなくても、北側の雨雲が関東にかかる形です。

12時の計算でも関東周辺に雨域がかかります。海上の強い雨域と陸地にかかる部分が近く、進路や雨域のわずかな位置の違いで各地の降り方は変わります。

午後から夕方|強い雨の中心は東へ移る計算
15時には台風の中心がさらに北東へ進み、関東の南東側の海上を北東進する予測となっています。ECMWFでは、このように関東に台風本体の雨雲がかかる予測となっています。

18時の計算では、強い雨の中心はより東の海上へ移っています。

関東周辺では、雨風のピークが数時間続きそうな可能性があるということがわかりますね。しかし、これはあくまで現時点の単独の気象予測モデルによる計算結果であるため、今後雨と風のピークがずれる可能性が充分にあることをご留意ください。
3.大雨の場所は進路次第|ECMWF・GFS・ICONを比べる
次の3枚は数日分の期間降水量の予測です。21日だけの雨量でも、台風本体の雨だけを取り出した図でもありません。
どこのエリアで雨量がまとまりそうか
ECMWFでは日本の南から関東の東側へ雨量の多い帯が延び、関東の陸地にも比較的雨量の多い範囲がかかります。

GFS(アメリカの気象予測モデル)では、関東付近の多雨帯がECMWFより東の海上に寄る計算です。この分布になれば、関東の陸地では雨の影響が小さくなる場所もあります。

ICON(ドイツの気象予測モデル)では、GFSより陸地側に多雨帯がかかり、関東付近にも強い色が広がっています。同じ台風を対象にしても、陸地にかかる雨域の位置にはブレ幅があることがわかります。

東へ離れる場合と西へ寄る場合
掲載したECMWFに近ければ、伊豆諸島・関東周辺で雨や風が一時的に強まり、台風とともに強い雨域が東へ移る展開を考えます。もっと東へ離れれば、多雨帯の中心は海上にとどまり、関東の陸地では台風本体の雨がかなり少ない場所もあり得ます。反対に西へ寄れば、東海方面を含めて強い雨や風への注意が必要な範囲が広がります。
3枚とも単独モデルの現時点での一つの計算であり、今後は大きく予測が変わる可能性もあります。気象庁の予報円や更新される最新の予報をご確認ください。
4.風は千葉県沿岸に注目|北東風が強まる可能性
21日15時のECMWFの「風」の予測では、台風の中心が房総半島の南東側にあり、千葉県の外房や九十九里などでは、北東や北の風が強まる可能性があります。沿岸部を中心に、暴風に警戒が必要ですね。

なお、風に関しても、台風のコースによって今後予測が大きく変わる可能性があることをご留意ください。台風の中心が東へ離れれば強風は海上中心になり、西へ寄れば陸地にも強い風が入りやすくなります。
気象庁の「暴風域に入る確率」も併せて確認します。下の図は17日3時の資料で、冒頭の17日6時の進路図とは基準時刻が異なります。

これは期間中のどこかで暴風域に入る確率で、雨や被害の確率ではありません。色が薄い地域でも、今後の進路によって変化するため、地域別の最新情報を確認してください。
5.台風本体のピークと、前線の雨・うねりは別に考える
台風本体が比較的短時間で通過する計算でも、秋雨前線に湿った空気が流れ込めば、台風が離れている段階から雨が強まる可能性があります。期間降水量には接近前後の雨も含まれます。
海沿いでは雨と風だけで判断できません。台風が遠くにあるうちから届くうねりや、風が弱まった後も残る波があります。小笠原・伊豆諸島への移動や太平洋沿岸のレジャーでは、波浪予報と船などの運航情報を確認してください。
6.連休の予定は、何を見て判断する?
行き先、日付、移動手段を分けて確認しましょう。小笠原は18〜19日、伊豆諸島・関東周辺は20〜21日を中心に、各地域の雨・風・波の予報を見てください。
- 前日と出発前に、気象庁の台風情報、警報・注意報、自治体の防災情報と交通機関の公式発表を確認する。
- 21日に沿岸部での屋外活動や長距離移動を予定する場合は、屋内の代案や日程変更の余地を残す。
- 飛びやすい物の片付けや排水口の確認などは、風雨が強まる前に済ませる。強風になってから屋外で作業しない。
7.まとめ|21日を軸に進路のずれを確認
17日朝時点では、伊豆諸島・関東周辺への影響は21日ごろがピークとなりそうです。掲載したECMWFの計算では、接近に合わせて関東を中心に雨と風が一時的に強まる可能性が示唆されています。
しかし、東へ離れれば陸地の雨は小さくなり、西へ寄れば東海方面を含めて注意が必要な範囲が広がります。予測の幅を持って見て、直前の公式情報で判断を更新してください。

